AICODS(騎士団本部)慈善活動

活動中プロジェクト

皆様の心温まるご支援により、2022年から2023年にかけて、サヴォイア家騎士団は3,000万ユーロを超える額で世界中の慈善活動を支え、その発展に貢献してまいりました。16の協会や慈善団体に資金が提供され、いくつかの支部にわたる規模の公衆衛生プロジェクトやアメリカのサヴォイア奨学基金など、多くの手を差し伸べることができました。

MERCY SHIPS

世界最大のNGO国際医療船とパートナーシップを結び、アフリカでの小児外科手術の支援をするプロジェクト

PETER PAN

小児がんの子どもの家族のため、滞在施設や言語・文化の仲介者の手配、遊び道具の購入を支援するプロジェクト

MUS-E ITALIA

子どもの貧困と闘うためのイタリア6校での芸術教育プロジェクト: トリノ・コペルティーノ・ローマ・フェルモ・ボローニャ・ヴェローナ・ミラノ

史実に基づく活動履歴

中世から続けられてきた慈善活動は、その初期の正式な資料は失われているものの、多くの人々へ手を差し伸べるものでした。弱者救済のための各地の修道院への寄進が数えきれないほど行われてきたほか、以下に主な活動をご紹介します。

トリノのマッジョーレ病院(L’Ospedale Maggiore)

現在も「マウリツィアーノ ウンベルトⅠ世病院」の名称で運営されている、トリノで最も古い病院です。
1575年、騎士団長であった第10代サヴォイア公爵エマヌエーレ・フィリベルトによって設立されました。

貧困に苦しむあらゆる種類の治癒可能な病人を受け入れ、別棟にハンセン病患者専用の入院施設もそなえていました。
また、女性専用の病棟も設けられました。

病床の拡大をつづけ、1880年頃に建物の拡張が限界に達したため、1885年に少し離れた場所に新しく建て直されました。
このとき、時のサヴォイア家騎士団長であるイタリア国王ウンベルトⅠ世にちなんで改名されました。

聖ベルナール・ホスピス(l’Ospizio del Piccolo San Bernardo)

このホスピスは、スイス・アルプスの雪深い聖ベルナール峠にある修道院を、1752年にサヴォイア家騎士団が所有したところから始まります。すべての人に開かれた無料の援助サービス、貧しい人や病人のための救援センター、巡礼者、宗教者、商人、兵士のための避難所として運営されました。

フランス革命とナポレオンの侵攻による破壊をうけるも、1826年から36年にかけて再建され、繁栄の時期をむかえます。
年間12,000人以上の人々がホスピスの恩恵をうけ、1920 年には21,021 人が訪問して、入場者数の新記録を打ち立てました。

第二次世界大戦中、この峠は激しい戦闘に見舞われ、建物が大きく破壊されたことによりホスピスとしての歴史を終えました。
現在では有志の呼びかけによる復興を経て、宿泊所・レストラン・博物館として多くの旅行客を受け入れています。

なお、この場所で雪中遭難救助犬として使役されていた犬種が、のちに「セントバーナード(=聖ベルナール)」と呼ばれるようになりました。