AICODS(騎士団本部)

第二次世界大戦後から現在に至るまで、騎士団本部(Gran Magistero)はスイス・ジュネーヴに置かれています。
本部は「AICODS(Associazione Internazionale delle Dame e dei Cavalieri della Real Casa di Savoia)」という法人組織で運営されています。組織は伝統的な騎士団憲章の定めるところにより、以下の役職によって構成されています。

Gran Maestro(騎士団総長) His Royal Highness Vittorio Emanuele di Savoia

騎士団総長はサヴォイア家の全ての勲章と騎士団を統率し管理します。この役職は伝統的にサヴォイア家の当主の役職と重なるため、代々の当主はこの立場を終生務めます。
ヴィットーリオ・エマヌエーレ・ディ・サヴォイアは、1937年にナポリの王宮で王太子ウンベルト2世と妃マリーア・ジョゼの唯一の男児として生まれました。1946年5月9日、彼の祖父ヴィットーリオ・エマヌエーレ3世が退位し、父ウンベルト2世が第4代イタリア国王となります。ウンベルト2世とその妻マリーア・ジョゼ王妃はキリナーレ宮殿のバルコニーに立ち、幼いヴィットーリオ・エマヌエーレも王太子としてその横で大群衆からの拍手喝采をうけました。しかしそのたった1ヶ月後、国民投票により僅差でイタリアが共和国へ移行することとなり、ナチスの報復を避けるため、幼い彼は母に連れられて亡命しました。
1983年にウンベルト2世が死去して以来、ナポリ公ヴィットーリオ・エマヌエーレはサヴォイア家の当主となり、騎士団の運営に情熱を持って専念しています。

Presidente(会長) His Royal Highness Emanuele Filiberto di Savoia

エマヌエーレ・フィリベルト・ディ・サヴォイアは、サヴォイア家の次期当主です。代々の伝統としてサヴォイア家次期当主がそうであるように、ピエモンテとヴェネツィアの公爵の資格を有しています。
騎士団の運営法人AICODSの会長であり、本部評議会の議長として、騎士団の指揮と統治についてGran Maestro(騎士団総長)とGran Cancelliere(事務総監)を補佐しています。とりわけ騎士団本部および各国支部の慈善活動に関して尽力し、すべての騎士たちが活発に動けるよう率先して世界各国に赴きます。

Gran Cancelliere(事務総監) His Excellence Cav. SS. Annunziata Theo Niederhauser

ヨハネス・ニーデルハウザーはサヴォイア家現当主ヴィットーリオ・ エマヌエーレの義弟にあたり、長きに渡りサヴォイア家を公私共に支えています。
事務総監は騎士団を法的に代表して勅書への署名や外交関係の処理を行い、その利益と格式を保護する役割を担います。 彼の下には事務総監府とその事務局があります。ジュネーブにある騎士団文書保管庫には、事務総監の統制のもと騎士団関連のあらゆる文書がおさめられています。

AICODS

AICODS (Associazione Internazionale delle Dame e Cavalieri degli Ordini Dinastici della Real Casa di Savoia)
50 A ch. Du Vieux-Vésenaz, Vésenaz, Switzerland