第二次世界大戦後から現在に至るまで、騎士団本部(Gran Magistero)はスイス・ジュネーヴに置かれています。
本部は「AICODS(Associazione Internazionale delle Dame e dei Cavalieri della Real Casa di Savoia)」という法人組織で運営されています。組織は伝統的な騎士団憲章の定めるところにより、以下の役職によって構成されています。
騎士団総長(Gran Maestro)
His Royal Highness Emanuele Filiberto di Savoia
騎士団総長はサヴォイア家の全ての勲章と騎士団を統率し管理します。この役職は伝統的にサヴォイア家の当主の役職と重なるため、代々の当主はこの立場を終生務めます。
H.R.H. エマヌエーレ・フィリベルト・ディ・サヴォイアは、サヴォイア公爵家の現当主です。また、ピエモンテとヴェネツィアの公爵の資格「Principe di Piemonte」「Principe di Venezia」を有します。
現在エマヌエーレ・フィリベルト総長は、騎士団総長であると同時に騎士団の運営法人AICODSのPresidente(会長)と本部評議会の議長の地位を兼任しています。とりわけ騎士団本部および各国支部の慈善活動に関して尽力しており、すべての騎士たちが活発に動けるよう自ずから世界各国に赴きます。
事務総監(Gran Cancelliere)
His Excellence Cav. SS. Annunziata Theo Niederhauser
事務総監は事務総監府を指揮し、サヴォイア家騎士団の印章を保管し、騎士団総長が署名する総長令に押印し副署します。また、評議会や委員会の決議を騎士団総長に報告し、公正さ・騎士団総長への奉仕・騎士団の威厳と利益を害することがないよう保証する立場にあります。騎士団の権利の保全と擁護に取り組み、審理において騎士団を代表し、儀式を執り行います。
事務総監は神聖なる騎士団に関する全ての貴重な文書を適切に保管する役割も担い、ジュネーブにある騎士団文書保管庫には、事務総監の統制のもと騎士団関連のあらゆる文書がおさめられています。
また、現事務総監であるヨハネス・ニーデルハウザー閣下はサヴォイア家現当主H.R.H. エマヌエーレ・フィリベルトの叔父にあたり、長きに渡りサヴォイア家を公私共に支えています。
財務総監(Gran Tesoriere)
His Excellence Cav. Gr. Cr. Nicolas Gagnebin
財務総監は、騎士団の資産の利益と管理に直接関係する全てのことを監督します。
祭祀総監(Gran Priore)
His Excellence Reverend Cav. Gr. Cr. Monsignor Paolo de Nicolò
祭祀総監は、教皇庁の勅令に基づく権利および特権を享受し、神聖な礼拝に関するすべての事柄を監督します。また、騎士団の全てのメンバーの倫理的規則の遵守も監督し指導します。
現祭祀総監のPaolo de Nicolò閣下はローマ教皇庁で摂政等の要職を勤めましたが2012年に年齢を理由に辞し、現在は教皇庁宮務庁で唯一の名誉職位を受けています。
AICODS
AICODS (Associazione Internazionale delle Dame e Cavalieri degli Ordini Dinastici della Real Casa di Savoia)
50 A ch. Du Vieux-Vésenaz, Vésenaz, Switzerland